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『CPU の創りかた』

2003年12月17日
CPUの創りかた
著者渡波郁
出版社毎日コミュニケーションズ

一部の間で話題の本です。書店で見かけて速攻で買ってしまいました。

本書の企画は,基本的なデジタル IC を使って CPU を作ってしまおうというものです。よく,「複雑な LSI もトランジスタの集合体なんだよ」なんてことが言われるけど,それを実際に自作することで体感できます。もちろん,Pentium やら Athron やらを作るって訳じゃないんですけどね。

一方で,本書は萌えな表紙とは裏腹に,骨太なデジタル回路の入門書でもあります。IC の基本的な扱い方や電源の取り方,データシートの探し方・読み方など,一般の入門書ではなおざりになりがちなところを比較的丁寧に説明していて,好感が持てます。扱う題材も,電子サイコロよりは実用的というか取っつきやすいのではないでしょうか。そういう意味で,CPU の基本的な仕組みを理解したい向きにはもちろん,初めてデジタル回路をいぢってみようという方にもおすすめです。

本書に対しては,「自作するってからにはトランジスタから作れぃ!」とか,「RAM にアクセスできねーぞ!」とか,いろいろ言うこともできるでしょう。けれど,この本にそこまでの苦行を求めるのは,逆に野暮というもんです。マニアックで難解な専門書なんぞは,世の中にあまた出回ってますしね。細かいことはウダウダ言わずにとりあえず作ってみよう,って感覚で読むのが正しいように思います。

難易度の点からも萌え加減の点からも,全体的にとてもバランスがいい本です。楽しく読めました。

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