Entry

本当の使いやすさ

2005年01月04日

視覚障害者のUNIX環境

中途半端なセンチメンタリズムは,かえってご迷惑になると思うので,その点はあえて書きません。けれど,一言で「使いやすさ」といっても,人によって相当な隔りがあることを痛感してしまいます。サイト管理者の勝明さんは,語学にもコンピュータにも明るい方のようなので,マルチタスクな FreeBSD や Linux をいぢることもできるけれど,そうでない全盲の方は未だに MS-DOS が必須で,マルチタスク OS の恩恵には与っていないとのことです。

ここで思い出されるのが,FreeBSD な向きから散々に叩かれたアノ記事です。……と,言っても分かりませんね……。今さら叩くのもなんですけど,「記者の眼:“節操のなさ”ゆえに愛されるLinux」(ITPro)です。特に,記事中,

印象的だったのが,昔ながらの環境に固執するFreeBSDユーザーのかたくなさだ。特にGUIに対する嫌悪感たるやすさまじいものがあった。Linux でよく使われているデスクトップ環境であるK Desktop Environment(KDE)のメニューを「気持ち悪い」と言い捨てるFreeBSDユーザーすらいた。こうしたコミュニティの中から初心者に使いやすいインタフェースなど出てくるわけがない。プライドの高さはまるで「明智光秀」である。

というところ……(強調部は AIAN)。

もちろん,KDE を「気持ち悪い」と言い捨てたユーザは全盲ではないでしょうから,冒頭記事の勝明さんとは別の意味で,KDE の「使いにくさ」を表明したんだと思います。また,Linux 一般がアクセシビリティに欠けていると言いたいわけでもありません(現に,Gentoo Linux の開発チームには,全盲のアクセシビリティ担当開発者が従事しています……(参照;「Gentoo Weekly Newsletter: 2004年9月6日号 - 4. 開発者紹介」))。

つまるところ,記事の筆者が GUI == 「使いやすい」 || 「初心者向き」という関係を無条件に受け入れて,勝手に盛り上がっているところが,なんともトホホというわけです。

あたしも, KDE を気持ち悪いと思っていたクチですけれど(今はどうなってるのか知りません),「使いやすそうな UI の振りをしてウラで何やってるのか分からない」ってんで使わなかったのでした。GNOME も同じです。あたしの環境の場合,いちいち変な UI をいぢらなくたって,直接エディタで編集した方が楽な場合が多いんです。もちろん,KDE を使いやすいと思っている方を否定するつもりもありません。使いやすいと思ってるなら,使えばいいだけのことです。つまり,「使いやすさ」というのは,ままならないモノというわけです。

それでは,「使いやすさ」を突き詰めたシステムを考えると,どういう OS (ないしは UI)ができあがるんでしょう……。頭の中だけでちょっと考えてみたんですけれど,なんだか気持ち悪いモノができあがっちゃいました。個々人の使いやすさなんて,それこそ千差万別ですからね。ドロドロしたものであることは間違いないはずです……(←妄想)。

イメージを描写するなら,なんかゲル状の蛸みたいなモノ……ね?

Trackback
Trackback URL:
Ads
About
Search This Site
Ads
Categories
Recent Entries
Log Archive
Syndicate This Site
Info.
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Movable Type 3.36
Valid XHTML 1.1!
Valid CSS!
ブログタイムズ

© 2003-2012 AIAN