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戯れる「オトナ」

2005年01月11日

ここ数年,成人式が無法化していることが伝えられているので,この季節になるとまた何かあったんじゃないかと,ニュース記事を探してしまいます。

今年の成人式は,特に大きなニュースにもなっていないみたいですね。報道ステーションでは,沖縄で一悶着あった旨を報じていたけれど,「近頃の若者は……」とか言う程の事態には見えませんでした。一部の人が暴れるのは,取り立てて成人式あげつらわなくても起きることでしょうし……。

一方,ラジオを聴いていたところ,方々の番組でこんなテーマを取り上げていました。

あなたにとって「大人」はどういう人ですか。

「大人」を自称して新成人に説教する,聴取者の意見に辟易……。意見を総合すると,「成人」ならぬ「聖人」になってしまう勢いでした。そんなに完璧な人はこの世にいやしません。ここ数年来感じることですけれど,この季節になると,新成人への視線が異常に厳しくなるような気がします。

今日は,朝からラジオを聴いていたせいか,複数の番組で同じような意見を良く耳にしました。その中でも特に目立ったのが,

自分の行動に対して責任をとれる人

よく言われることですね。でも,「責任をとること」……これは禅問答並に難しいです。いちいち揚げ足を取るのも野暮になっちゃうんですけど,あたしが見る限り,自分の責任をちゃんととっている大人はむしろ希に思えます。あまつさえ,ここで言われている「大人」のように真面目で律儀な人が,逆に「ボウヤ」なんて呼ばれちゃうこともしばしば……。

「自分の行動に対して責任をとれる人」って,一言で表しているように見えても,実は言い手によって中身がかなり違うんじゃないでしょうか。

「責任」の中身があやふやだとすると,「大人」の中身もあやふやです。「責任」の中身がはっきりするのは,法律上のモノくらいで,社会的な責任は,責任を「追及する側」が勝手に理想の「オトナ像」をでっちあげているようにも見えます。

だからって,成人式を妨害したり,公道でお祭り騒ぎをしてもいいわけじゃないんですけどね……。「近頃の新成人は……」なんて言う向きは,結構いい加減なんじゃないかなぁ,と思ったまでです。

20代の前半は,あたしのようなオッサンからすると,ちょっとかわいそうな年齢に見えてしまいます。責任ばかりは「オトナ」としてとらされるのに,できるようになるめぼしいことといったら,選挙権と飲酒・喫煙くらいですから……まぁ,商売はできるようになるのかな……。年金は支払わなきゃいけないけれど,年金制度をいぢるために衆議院議員になるにはあと5年,参議院議員や地方自治体の知事になるには,あと10年必要です。

そう考えると,20代前半ってのは,まだまだ「市民」として完全な権利すら持っていないないわけで,裸とは言わないまでも,社会の中で比べたら薄着で無防備な時期のようにも思えます……。だから……というわけでもないんですけれど,新成人を受け入れる社会の側も,もう少し温かい目で迎えてやってもいいんじゃないでしょうかね。少なくとも,どこにでもあるようなイザコザを,「成人式でまた!」みたいに放送するのは,大人げないように思います。

ちなみに,ご存知の通り,「オトナ」の(法的)定義を各国間で比較すると,概ね18歳が主流になっているようです(参照:「各国の選挙権・被選挙権・成人年齢一覧  ヨーロッパの刑事責任・選挙権・被選挙権比較」(Rights Official Website))。18歳というと,日本でも,高校生ならちょうど卒業する時だし,就職する向きも仕事に慣れる頃なんじゃないでしょうか。ちょうどいい頃だと思うんですけどね。

他方で,責任年齢と権利を付与する年齢のバランスはというと……一概に,いいとも悪いとも言えないようにも見えます。どうなんでしょうね……。

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