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『マッチ箱の脳(AI)―使える人工知能のお話』

2005年01月12日

『マッチ箱の脳(AI)―使える人工知能のお話』(森川幸人,新紀元社,2000年)

『マッチ箱の脳(AI)―使える人工知能のお話』

Playstation ソフト「がんばれ森川君2号」でおなじみの森川幸人さんが解説する,人工知能の入門書です。あたしが AI なる言葉を初めて聞いたのは中学生の頃で,「大学に行ったら絶対人工知能をやろう」と思ってたりもしてたんです。現実は人工無能止まりでしたけどね……(くぅっ)。そんなわけで,当時の未練もあって買っちゃいました。

本書は,数式にアレルギーがある向きはもちろん,プログラミングの経験がない向きでも人工知能を理解できるようにと,マッチ箱を使って人工知能を説明している本です。人工知能の入門書っていうと,難しい数式や概念がわんさか出てくるのが常ですけど,本書でそういうモノは「意図して」扱っていません。おそらく,興味がある向きなら,中学生くらいでも理解できるんじゃないでしょうか。ちょっと変わった入門書ですね。

もっとも,実際にマッチ箱を使って実験できるかというと,ちょっと難しいような……。この頃見かけませんからね。マッチ箱……。

本書では,遺伝的アルゴリズム(GA)とニューラルネットワーク(NN)それに,遺伝的プログラミング(GP)等といった人工知能モデルを扱っています。メジャーどころは概ね押さえているんじゃないでしょうか。各人工知能モデルの基本原理から応用事例,さらにその周辺の知識まで,一通りのことが書かれているようなので,更に知識を広めたいときも重宝すると思います。

ところで,あたしの場合,入門書を選ぶときに必ず見るところが1つあります。もちろん,自分が理解できる内容じゃないと「入門」にならないから,その点も見るんですけれど,それは大大前提ですね。あともう1点です。

それは,もう1つ先にステップアップするためのリファレンスがあるかどうかということです。ただ簡単に説明するだけだったら,そこからどこにも進めませんからね。もう1つ先への道しるべを残していることが,良い入門書の条件なんじゃないかと考えているわけです。この条件は,書店で立ち読みをするときでも,「参考文献」の類を設けているか見るだけでいいので,簡単に調べることができます。

本書の場合はというと,「あとがき」にもあるとおり,一般に人工知能周りの書籍が高価で希少なことを踏まえて,敢えて参考文献リストを載せなかったんだそうです。その分,Web 経由で手に入る資料(URL)を適宜示してくださっているので,先を見る分にも不都合は無いように思います。

プログラミングができる方は,コンピュータ言語で「オレロボット」を実装してみるのも面白いかも。絵本のようにサクサク読める割には,なかなか濃い内容で,良書だと思います。

作っちゃおうかなぁ……「オレロボット」……。

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