Entry

『Javaデザインパターン徹底攻略』

2005年02月09日

Javaデザインパターン徹底攻略』(日立ソフトウェアエンジニアリングインターネットビジネス部,技術評論社,2002年)

『Javaデザインパターン徹底攻略』

FreeBSD からは使い勝手が悪いので,Java はあまりいぢったことがないんですけれど,デザインパターン関係の本はほとんど Java 向けに書かれているので仕方なく選んだ本です。オブジェクト指向のプログラムというと,真っ先に持ち上がる言語が Java だから,こればかりは致し方ありません。

もっとも,店頭では仕方なく選んだものの,実際に読んでみると,コンパクトな体裁の割に上手くまとまった良書だと判明しました。Java は言語仕様こそそこそこ馴染みがあるものの,抽象クラスとかインターフェイスとか,特有の使い回しがよく分かっていなかったので,読み切れるか心配だったんです。本書は冒頭でも謳っているとおり,シンプルなソースコードで分かりやすく説明しているので,問題はありませんでした。

逆に,これまで何のために使うのかよく分からなかった抽象クラス等々の使い方が分かって,図らずも Java に対する理解が深まりました。Java 自体はというと,相変わらずあまり使ってないんですけどね……(だって重いんだもん)。

「デザインパターン」というのは,オブジェクト指向の考え方を使ってシステム等々を構成する際に,よく使う構成方法をノウ・ハウとしてまとめたものです。効率のいい,あるいは再利用性の高いオブジェクトモデルをイディオムのように覚えておけば,開発効率が上がる(可能性が高い)というわけです。

中でも,有名なのが GoF(Gang of Four)として体系化された23のデザインパターン。本書でも GoF を扱っています。

この頃は,Ruby はもちろん,Perl や PHP といったスクリプト言語の類もオブジェクト指向的な要素を言語内に取り込んでいますよね……。Java を使う場合に限られず,こういったスクリプト言語を扱う際にも,デザインパターンの考え方が背景にあると開発が容易になるはずです。

一方,本書では,「デザインパターンを過大評価すべきでない」という点についても,紙面を割いて説明しています。あたしは,デザインパターン周りの議論(?)に首を突っ込んだことはないんですけれど,本書に曰く,要するに「堅苦しく適用する(できる)ものだと思うな」ということのようです。デザインパターンを説明しつつ,その限界についても説明を加えるというのは,なかなかできることじゃありません。その点で,モデリングについて多角的な視点を得られるように思います。

どこかで読んだ C の入門書によると,「C は言語を習得したらアルゴリズムを学べ」みたいなことが書いてありました。Java を初めとしたオブジェクト志向言語の場合は,「言語を習得したらデザインパターン(あるいはモデリング論)を学べ」ということになるんでしょうか……。ともあれ,本書で説明されていることは,これらの言語を使って比較的大規模なシステムを構築する際に,アイデアとして備えておくべき知識体系の1つなのかもしれません。

Trackback
Trackback URL:
Ads
About
Search This Site
Ads
Categories
Recent Entries
Log Archive
Syndicate This Site
Info.
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Movable Type 3.36
Valid XHTML 1.1!
Valid CSS!
ブログタイムズ

© 2003-2012 AIAN