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『セマンティック・ウェブのための RDF/OWL 入門』

2005年03月17日

セマンティック・ウェブのための RDF/OWL 入門』(神崎正英,森北出版,2005年)

『セマンティック・ウェブのための RDF/OWL 入門』

近頃現実逃避的に本を読んでいたりします(ちょっくら忙しいのです)……。ほとんどジャケ買いでした。もっとも,神崎正英さんは,ウェブリソースのメタデータにとても詳しい方で,ご存知の方も多いと思います。あたしは,名前を見て買ってしまいました。

本書は,ウェブリソースのメタデータに関する規格である,RDF(Resource Description Framework)と OWL(Web Ontology Language)の入門解説書です。メタデータというのは,「データについてのデータ」のこと。例えば,このウェブページの作者は AIAN で,URI は http://qune.cside.com/foo.html で……といった具合のデータです(本書では荷札に喩えていました)。これをコンピュータに分かりやすく伝えるための言語が,RDF であり OWL であるというわけ。

RDF は,RSS(RDF Site Summary)が随分利用されるようになったので,比較的有名になりましたよね(注:RSS の略語は各種あったりします)。一方,OWL は RDF のトリプル(「主語」「述語」「目的語」)を使って,リソースを「分類」したり「推論」するためのフレームワークを提供しているようです……多分……(←あたしの頭には厳しくて,まだ理解できていないのです)。

RDF というと,本書が出版されるまでは,もっぱら著者である神崎さんのウェブページ(参照:「The Web KANZAKI」)を参照していたんですけれど,内容が難しいだけに,大抵疲れて途中で挫折していたのでした。今回こそは,書籍化されたことだし,じっくり読み込めそうです。

RDF が難しいのは,メタデータが「リソースに対するデータ」という抽象的な概念であることに加えて,RDF も「説明するための枠組み」という意味しかないからのようです。具体的に言うと,RDF は,メタデータである「qune の管理者は AIAN」と説明する前段階,「○○の□□は△△」という書き方だけしか説明していないんです。「□□」といった「語彙」を決めるのは,別の規格です。

書き方だけを説明しているから,これはウェブリソースだけじゃなくて,ありとあらゆるものを RDF で「記述」することができます。また,通常 RDF なデータは XML で記述することがほとんどですけれど,規格上は XML で書くことすら決まっていません。この柔軟性が,RDF の特長であり難しさの原因というわけです。

そういった意味で本書を読むと,「RDF」から始めるようなトップダウンな読み方をするよりも,むしろ「RSS」や「Dublin Core」といった,よく知られている具体的な規格から読み始める方が分かりやすいと思います。残念ながら,本書において,個々の具体的な規格は軽く触れられているだけだったりするんですが……。

RDF や OWL って,それを知ったからといって,あたしみたいなエンドユーザがどうなるってもんでもないんですけどね……(RSS parser を作るくらいか?)。ただ,本書を読むと,巷にいう「セマンティック・ウェブ」なるものをちょっとだけ垣間見られて,少し博学になった感じがしますです。はい。

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