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トラックバックにまつわるイザコザから逃れるための庶民的作法

2005年06月30日

ちまたではトラックバックのマナー云々が議論されはじめて,もともと引っ込み思案なうちのサイトなんかはトラックバックを送信しづらくなっちゃいました。こういうのを「萎縮効果」とかって言うんでしょうかね。

ともあれ,こういうマナーの話を聞くと,「箸で食べちゃいけない寿司屋さん」みたいなこだわりが妙に窮屈になってきます。たしかに毎日たくさんのトラックバックをもらうサイトでは,物理的に管理しきれないところもあって迷惑と感じるときもあるんでしょう。けれど,あれもダメこれもダメと言っていると,せっかく優良なページを作ってらっしゃる方もトラックバックを送りづらくなっちゃいそうです(注:自分の記事が優良だと言っているわけでは決してない)。

そこで,ここでは,トラックバックをめぐるイザコザに巻き込まれないための作法を考えてみようと思います。原則論を掲げる人たちを怒らせないように立ち振る舞うための術です。しょっぱなから消極的で申し訳ないんですけどね……庶民的な知恵ってのは案外消極的に見えて積極的なんです。

まず,トラックバックに原則論があるのか,という話です。ちまたのトラックバック論議は相容れない原則論どうしでやり合っているようなので,ここをまず考えてみようと思います。

トラックバックは参照元のサイトデータを受け付けるだけの仕組みで,機能としてはそれ以上でも以下でもありません。機能がシンプルなので,使われ方がまちまちになるのも無理はありませんね。おそらく実際の使われ方も,うちのようなサイトと日記サイトでは随分違うんだと思います。某有名タレントのブログのように,トラックバックをもらうこと自体に価値を見出しているところもあるけれど(言い過ぎか?),そういうやり方も現に通用している以上,一概に悪いとも思えません。

そうだとすると,使われ方が違えばトラックバックを送信して喜ばれる条件も異なるわけで,一定の振る舞いだけを定式化することは難しいように思います。庶民的な知恵としては,結局のところ,各サイトのポリシーを尊重してしたがうことになるとしかいえません。参照元の記事は参照先コンテンツの一部になるわけですから,あえて他人様に迷惑をかけるもんでもないでしょう。このことはトラックバックに限らず,BBS にしても ML にしても同じことが言えますよね。

結局,先の問いに戻って,トラックバックに原則論があるのかというと,あたしの立場では「ない」ということになります。こう考えたところで,他人の原則を否定するわけじゃないし,迷惑をかけるわけでもありません。

逆に言えば,ある論者がトラックバック作法の原則云々について論じたとしても,結局は個別的な議論にとどまるということです。ping が自サイトの一部になる以上,それを編集できるのはコンテンツを持っている管理人なわけで,他人にどうこう言われる筋合いのモノではありません。したがって,自分が他人のポリシーを尊重するのと同様に,自サイトのポリシーは相手によく知ってもらった上で認めてもらいましょう。苦情がきたら買い言葉で対抗せずに,平謝りして認めてもらう。それが庶民の知恵です(←本当か?)。

ちなみに,うちのサイトの場合,記事と全く関係のないモノや他人様の誹謗中傷を含むものでもない限り,原則としてすべて受け付けています。もちろん,これはうちのポリシーで,他人に強要するモノじゃありません。

問題は,トラックバックについてポリシーがはっきりしないサイトに ping を「送る」場合です。もっぱらすったもんだするのは,以下のような作法……。

  • トラックバックをする前には一言あいさつを入れるべきだ
  • 送信先の記事に言及するリンク(「言及リンク」とかいうらしい)がない場合は送信すべきでない

ここら辺の話,もういくら議論しても埒があかないようなので,ポリシーがはっきりしないサイトには,トラックバックしないのがいいんじゃないかと思います。送信したところで自分のコンテンツに何か変化があるわけじゃありませんしね。有名なサイトに送信したら,検索のページランクやアクセス数がちょっと上がったりするけれど,それだけの話です(もしかしてそれが重要なのか?)。大体,ブログをはじめた人のトラックバックに対する認識ってのは,「日記を書きたくてブログをはじめたらたまたま付いていた」って程度なんだと思います。ポリシーが明記されていないサイトはそういうサイトだとみなして,関わり合いにならないのが無難です。

反対に,トラックバックを積極的に受け付けているサイト(自サイトを含む)には,ポリシーを示すバナー等々を付けて欲しいところ。あたしの立場は,「トラックバックに原則論なんぞはない」という立場ですから,自サイトのポリシーをはっきりさせるのは大変重要なことです。

もちろん,こういった話には,「バナーを付けさせるのは吊し上げだ」とか,「自分の考え方が正しいのにわざわざポリシーを示すのは馬鹿馬鹿しい」とかいった批判もあります。けれど,これは吊し上げでもなんでもなくて,トラックバックにまつわるイザコザからお互いが自衛するための工夫だし,狭かったかつてのコミュニティと異なる現在のブログ界隈では,みんなが自分と同じ考えを持っているわけでもありません。なにより,ポリシーを明示するかどうかは管理者の自由だし,庶民としては前記の通り「ポリシーを明示しないサイトには送信しない」という準則に従えばいいだけなので,お互いがハッピーで済みます。

ブログ界隈は人こそ多くなったものの,コミュニティの主導権を取り合う論争は案外狭いところで起きているように思います。そういったイザコザに巻き込まれないで平和に過ごすには,「ある程度はっきりした準則にだけしたがっていく」といった態度で,うまい具合に渡っていくのが庶民の知恵なんだと思います。難しい言葉を使うと「脱構築」とも言うんです(ウソ)。

「言わなくても分かるだろう」的な掟が通用しなくなってきたのは,ブログがキャズムを越えた証拠なのかもしれないわけで,庶民としては生暖かく見ていることにします。

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