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読書報告(前編) - 『ぼくたちの洗脳社会』を読んだ

2006年04月27日

ネタが尽きたら書籍紹介……というわけで,ご紹介します。ここで紹介するのは岡田斗司夫氏の『ぼくたちの洗脳社会』です。書店でなかなか見付けられなかったんですけれど,たまたま見付けたので読んでみました。

ぼくたちの洗脳社会
ぼくたちの洗脳社会
posted with amazlet on 06.04.27
岡田 斗司夫
朝日新聞社 (1998/10)
売り上げランキング: 45,996

文庫化される前の書籍が1995年に出版されたということで,「洗脳」なる言葉にはいろいろな含みを感じてしまうんですけれど,ここにいわゆる「洗脳」は brain wash の意味での「洗脳」じゃありません。どういう話かというと,情報社会が到来すると,経済至上の社会が崩れて新しいパラダイムが訪れる。それは,前史の農業革命や産業革命に匹敵するもので,そこに立ち現われる社会は有り余る情報を媒介にした「自由洗脳競争社会」なのだ,といったところです。

「自由洗脳競争社会」で使われる「洗脳」というのは,ある人が情報を発信する際に他人に対して特定の価値観を持つように(あるいは持たないように)働きかける行為一般をいいます。自由洗脳競争社会では,情報を媒体とした「洗脳」が市民に開放されることで,価値観(イメージ)の市場が開けるとのこと。これまではというと,「洗脳」はマスメディアをはじめとした一部の機関がその権限を握っていたけれども,情報革命によって誰でも洗脳者になれるというわけです。

なんだか今でも似たような話を聞きますね。現実,現在ではブログブームなんてのが興って,だれでも簡単に自分の意見を発信できるようになりました。過去に立てた予想ってのは今現在からしてみると,大抵「バカバカしい妄想しやがって」みたいな評価になりがちなんですけれど,本書は多少誇張や飛躍が感じられるものの(「自由洗脳競争社会」なる言葉でなんでもかんでも説明しすぎのきらいがある),論旨そのものは今でも十分通用するものだと思います。10年前によく思いついたもんだと思いました。

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