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電熱ヒーターの電力コントローラを作ってみた

2006年11月04日

自作のプリント基板を作ろうと思ってみたものの,現像液やエッチング液の温度調節がなかなかうまくいかないので,秋月の「トライアック万能調光器キット(40Aタイプ)」を使ってみることにしました。いや,ちゃんと作るなら,専用のサーモヒーターも売ってるんですけどね。保温プレートが手元にあるのに,わざわざ買うこともなかろうと……。手元にある保温プレートは,消費電力が90W@100VACということで,40Aもの大電流を扱うわけじゃないんですけれど,気分で大容量を選択してみました。

当初はというと,少し凝って,フォト・トライアックと有り余るマイコンを使って恒温器を作ることも考えたのでした。けれど,これはどうにも企画倒れになりそうなので保留。とりあえず,目視で温度計を確認しつつ,プレートの電力をマニュアルで制御することにしました(手でボリュームを回すだけ)。回路自体はキットだから,お気楽工作です。

で,作ったものはこんなもの。

電力コントローラの外観

ジャンク屋さんやらなんやらで買ったそれっぽい部品を寄せ集めて,ケースを作りました。無意味に三極コンセント対応!また,トライアックは40A対応なのに,ヒューズは1.5Aというチキンっぷりです。単純計算して150Wの負荷を制御できます。

んでもって,中はこんな感じ。今回はケースに作り付けてしまったので,満足に撮影できませんでした。トライアックは放熱しなくちゃいけないので(1.5Aくらいじゃ大して発熱しないけど)底板のアルミ板にネジで固定してあります。

電力コントローラの中身

仕組みを説明しておくと,これはいわゆる位相制御ってやつで,AC のサインカーブを利用してトライアックをオン・オフする仕組みになっています。

トライアックはゲートにトリガ・パルスを印加すると, T1-T2 間の電圧が0Vになるまで T1-T2 間が導通する半導体です。似たようなもんでは,トランジスタもベースに電圧を加えると,コレクタ-エミッタ間が導通するわけですけれど,ベース電圧を切ると(正確には0.6Vを下回ると)絶縁してしまいます。トライアックは一旦ゲートに電圧を加えると,T1-T2 間の電圧が0Vになるまで導通し続ける点で異なります。

で,位相制御というのは,AC がサインカーブを描いて0Vを横切ることを利用して,オン・オフを制御する方法です。T1-T2 間が絶縁するのは AC が0Vを横切るとき。それじゃ,オンにするタイミング(トリガパルスを印加するタイミング)はどう取るのかというと,典型的な RC の時定数回路を使います。可変抵抗を使って,トリガダイオードの閾値に達するまでの時間を調節すれば,AC の波形中,任意の場所でオンにすることができるというわけ。詳しくは,後閑さんの「電子工作室 - PICを使ったAC電力コントローラ(ハード編)」がとても分かりやすいので,参考にしてもらうといいと思います(※こちらの例はマイコンと組み合せているので,トリガダイオードの代わりにフォトトライアックを使っています)。

とりあえず,ハンダゴテ(40W)で試したところ,うまくいっているようです(目盛を下げると水を含ませたスポンジを押し当てても「ジュー……」といわなくなる)。保温プレート(90W)もオッケー。本当だったら白熱電球で確かめたかったんですけれど,あいにくうちには白熱電球が無かったのでした。それにしても,AC100Vを扱うときは,毎度のことながら緊張します。今回も感電しませんでした。よかったよかった。

自作基板の話は,また追い追いにということことで……。

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