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特定の人数に読まれたら消える切ない記事のアイデア

2006年12月09日

先月くらいから切ないウェブサービスというのは考えられるんだろうか,とボチボチ思っていて,やっぱり記事が消えるのは切ないよな,と思っていました。発端になったのは,こちらの話。

当時ある少年が、自作の掲示板を自身のサイトに置いていた。
その掲示板の面白いところは、(今では珍しくないけれど)好きな場所にコメントを貼ることが出来るというところと、時間が経つとそのコメントがどんどん薄くなっていって、最後には消えてしまう、というところ。確かjavascriptで作ってたと思う。

面白いものを作る人がいるなあ、と良くその掲示板を見に行ってたんだけど、ある日その少年のお母さんの書き込みで、少年が事故で亡くなった事を知った。僕はネットで亡くなった方を初めて目の当たりにしたこともあって、とてもショックを受けた。

友人、ファンなどから掲示板に寄せられる大量のお悔やみコメント。
そのコメントひとつひとつに一生懸命に付けられるお母さんのレス。,

だけど、悲しい事に、少年が実装した掲示板の売りの機能によって、その書き込みは時間が経つ毎にどんどん薄くなり、消えていく。
書かれる側から消えていく。

hbkr : ハバカリ | 記録より記憶

あたしゃ自分が死ぬ時は,このサイトはもちろん,その他の書き物からなにから自分が生きた痕跡をひとつも残さないでサヨウナラしたいと思っていたりします。残るとしたら,この文章を読んだことがあるという,あなたの記憶だけ。仮にそういうシステムができるとしたら,時代には逆行するものの,なんだか楽しげな感じがしてきます。あ,切ないから楽しくはないんですけど。

もうひとつ,少し話は変わるけれども,個人的にあったらいいなと思うサービスがあります。それは,根無しの記事しかないサイトです。根無しの記事というのは,自分以外のサーバに置かないと閲覧できない記事のこと。仮に自分がサイトを立てたとしても,そこで公開される記事は他人が書いものばかりで,自分の記事は他のサーバに置かないと公開できないというわけ。

何が嬉しいのか,自分でもよく分かってないんですけれど,比喩的に言えば「手紙」みたいなもんだと思ってもらえばいいと思います。手紙は他人の手に渡ってはじめて意味がありますよね。 これと比較すると,ブログをはじめとしたウェブサイトは自分のテリトリー(例えば玄関先)にポスターを貼るようなもんです。自分のテリトリーにあるから,消すこともできれば再編集することもできますよね。こういうのを制限してみたら,面白いことができるんじゃないかと思っているわけです。特に,ここでイメージしている手紙は,郵政公社が配達してくれるアレとは違って,学校で授業中に回し読みするようなタイプの手紙です。これといった目的地があるわけじゃなくて,さまようだけ。途中で無くなるかもしれないし,人手を介するにつれてコメント(落書き?)も付いたりする……と。

で,さっきの消える記事と,根無し記事の話を合わせて,サーバを何回か巡回すると自動的に他サーバに配送されなくなって記事が破棄される仕組みができれば,ちょっと切ないシステムになるんじゃないかと思っていたりします。例えば,IP のパケットヘッダには循環防止のために,TTL(Time To Live)って値がありますよね。8ビットの値なんですけれど,ルータを通る度に1つづつ減らされて,0になると破棄されます。感じとしてはそういう感じ。

アプリケーションのレベルで TTL みたいなことをやっても,抜け道がたくさんある分なかなか難しいとは思うんですけれど,もし実現したら,はかなげな情緒みたいなもんは感じられるんじゃないでしょうか。アルファなんちゃら,とかも出てこないだろうし,どういう記事がネットをさまようようになるのか興味のあるところでもあります(スパムか?)。

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