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「脱構築」がマーケティング用語になる日

2007年08月06日

マーケティング用語ってのは,ほんとすごいと思います。実際の意味内容を相対化して,儲け話に転化してしまう。これがほんとの脱構築なのかしらん。

同氏は、こうした構造的な利益率低下の原因は、市場成熟期に起こる「過剰品質」にあると指摘する。したがって、機能や性能において、競合とどう差別化を図るか、また市場のどこを狙うのかといった従来の典型的なマーケティング発想から脱却する必要があるという。

「技術進歩のペースが速まり、製品の性能が、顧客が使いこなせる水準を上回ってしまうと、その製品は『過剰品質』となります。すなわち、顧客からは、競合製品との機能・性能上の違いはもはや感じられず、価格競争に陥ってしまうため儲からなくなるわけです」(石井氏)

同氏は、これを「脱構築」(「脱競合」「脱市場」)と呼ぶ。この「脱構築」の実践方法が「消費経験アプローチ」であり、このアプローチに基づいてマーケティングの統合を図るのが「消費経験価値志向のマーケティング」だという。「脱構築」とは、そもそも、現実に対する思い込みを捨てることであり、また、機能性や合理性以外の見方(情緒性など)にも着目することである。つまり、「消費経験アプローチ」とは、消費者の消費経験の観察を通じて、顧客が意識しないような生活課題とその解決策を見出したり、商品がどのように使用しているかを探ったり、また、商品にどのような意味を与えているかを探ることだそうだ。

@IT Special PR:SPSS Data Mining Day 2007 イベントレポート前編

「『脱構築』とは、そもそも、現実に対する思い込みを捨てること」の「そもそも」がどこから来ているのか,あたしゃよく分からないけれど,少なくとも「脱構築」はデリダのキーワードだったりします(本人はキーワードにするつもりはなかったみたいだけど)。

んでもって,市場の脱構築と聞いてあたしが思い浮かべるのは,引用に言う「消費者」とか「消費経験」とかいった概念そのものを相対化する(差延として捉える)ことだったりします。つまり,製品を使う人という意味での消費者が,「生産者の意図」とか「正しい使い方」とかいったアレコレを,いったん括弧に入れることで(えぽけぇになって)主体性を回復しよう,みたいな話です。しかし,引用本文でやっていることは,つまるところ「消費者本位の製品・サービスを提供しようね」というところにとどまっている。これは,消費者の主体が回復するどころか,権力(朝食にはシェイクを飲むべし)が潜在化する契機になるんじゃないか,環境管理型権力的な考え方なんじゃないか,とか思うわけです。おおげさですけど。

脱市場的な製品というのは,思うに,商品を使う側がみずから意味を構築することができる製品なんじゃないか,と思います。それを,朝シェイクを飲んでるやつが多いから,シェイクに「朝飯」の「意味」を与えてやれ,と生産者の側で規定するのは,「そもそも」の脱構築とは違う感じがします。

まぁ,ちょっと噛みついてみたかっただけなんですけど。

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