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ブクマの特徴は主体の薄さよりも意味の薄さにあると思う

2008年04月18日

SBM の特徴は,匿名云々や対抗言論の可能性云々よりも,むしろ「内容の薄さ」にあるんでねいかなあ……という話。

ブクマとブログエントリの関係を考えると,ブログエントリが引用(ブックマーク)されることはあっても,ブクマがブログエントリに引用されることはない関係にある。いや,引用されないというよりは,量的にも質的にも,ブログエントリとして取り上げるほどのコメントが稀なもんだから,対抗言論として(技術的に)引用することはできるけれども,あえてしようと思うほどの動機に欠ける,といったところか。その意味で,まず,ブックマークされる側からしてみて意味が薄い。

ソーシャルブックマークは,みんなが集まってはじめて一人前のコンテンツなるわけだから,ブクマされる側が「部分」に対して何か言ったところでたかが知れている。しかも,逆説的なことに,ブックマークによる反響が大きければ大きいほど(たくさんブックマークされるほど),「部分」としての個々のコメントの「部分性」が強まってしまう。つまるところ,個々のコメントの「意味のなさ」が,(匿名であれ顕名であれ)強まってしまう,と。

一方,ここで,「強まってしまう」と消極的に表現するのは,ブックマークされる側の感覚で,ブックマークする側にとっては,この「仕様」を利用しているようにも思えます。「利用している」というのが言いすぎなら,この仕様だから「利用しやすい」でもいい。自分のブクマコメントには,意味を持たせたくない(あるいは,意味を薄めたい)。けど,「何かしらを指し示す私」は披露したい。そうした,ある意味アンビバレントな欲望を満たす装置として,ブクマは格好の道具なんじゃないかと思えます。

そうしてみると,ブクマコメントの文字数制限(特にはてブの100文字制限)は,ネガティブな仕様ではなくて,ブクマがブクマであるための積極的な仕様なんじゃないだろうか,とも思えてきます。というのも,あまりにたくさん書けちゃうと,全体の中に文責を埋めたい人が寄ってこないから。ブクマの内部で「内容的(意味的)に」競争できないように,キャップをはめておく「仕様」。この意味で,ブクマはブックマークサイト内部でも意味が薄い。

匿名掲示板との対比で考えると,匿名掲示板が「名無しさん」として,主体を隠しつつ意味(内容)を披露するのに対して,ブクマは主体を晒しつつ意味を隠す,とも言えそうな感じ。「意味は全体の『空気』におまかせ」みたいな……。

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