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フーリエ解析学習の日々 - 読んだ本のまとめ

2008年05月11日

というわけで,4月から調べものをしているフーリエ解析も,一通り理解できてきた気になっているのでした。今回は興味本位ではなくて,これを使ってゴニョゴニョやらないといけないもんだから,割と理解が早い気がします。なんでもそうなんだろうけれど,目の前に目的があると,大抵理解が早い感じがします。

画像解析の分野でフーリエ変換は,デジタルフィルタの設計やノイズ除去なんかに使われるんですけれど,今回の懸案は,どこを探しても実施例が見付からないもんで,ちょっと困っていたのでした。これ本当にできるんかいな……と。ともあれ,今回調べものをして,懸案もなんとなく解決しそうな感じ。ここからは自分で考えないといけなさそう。

と,一応なんとなく区切りがついたので,調べものをしたときに読んだ本をまとめてご紹介。

まずは最初に読んだ本。もう何度も紹介しているので,サラっと。

マンガでわかるフーリエ解析
渋谷 道雄 晴瀬 ひろき トレンドプロ
オーム社
売り上げランキング: 64361
おすすめ度の平均: 4.0
5 フーリエ変換の式の意味合いを理解したい人へ
2 肝心の所がほとんど文章・・・
3 三角関数と微積の基礎を丁寧に説明
3 さらっと読めます
5 マンガという「インターフェイス」

他書と比較して分かったことなんですけれど,本書は,徹頭徹尾,三角関数で説明しているもんで,フーリエ解析の「表現」としては,あまり一般的ではないのかもしれません。というのも,大抵の本でフーリエ変換は複素数表現で書かれているから。あたしゃ高校で複素平面の勉強をしていなかったので(旧課程),他書を読むのに苦労しました。回転子Wとか,さっぱり分からなかった……。

そういうことで,読んだのが,『デジタルフーリエ変換 (ビギナーズ)』。本書までは,このサイトで紹介した気がします。

デジタルフーリエ変換 (ビギナーズ)
中村 尚五
東京電機大学出版局
売り上げランキング: 120875
おすすめ度の平均: 2.0
2 学生時代を思い出しました

『デジタルフーリエ変換 (ビギナーズ)』は離散系のフーリエ変換(DFT)に焦点を絞っているんですけれど,とても分かりやすく説明されているので,大変重宝しました。途中式を書いてくれるのは,初学者には嬉しい。

実は,ちゃんとした入門書は,もう一冊読んでいたのでした。こちらがそれ。

画像数学入門―三角関数、フーリエ変換から装置まで
氏原 真代
東洋書店
売り上げランキング: 321225

こっちは,画像解析に使う数学を基礎から教えてくれるもので,フーリエ変換の解説本というよりは,高校の初等数学を画像解析に使える道具にするための入門書,といった感じです。体裁がちゃんとした数学本っぽいので近寄り難いけれども,「三角関数って何?」ってなところから始まるので,丁寧に読んでいけば高校生でも分かるように書かれていると思います。

というか,本書の前半は,三角関数と微積分の話なので,構成はむしろ『マンガでわかる……』に近いです。『マンガでわかる……』がヌルいと思う方は,本書から始めるのがいいのかも。

つづきまして,これはフーリエ解析だからって読んでたわけじゃないんですけれど,改めて読み直した本。

離散数学への招待〈上〉
J. マトウシェク J. ネシェトリル
シュプリンガー・フェアラーク東京
売り上げランキング: 298113
おすすめ度の平均: 5.0
5 わかりやすく、楽しい離散数学の本

離散数学ってのは,要するにデジタルデータを扱うための数学(連続した値や無限の値を扱わない数学)ってな意味です。本書は完全にフーリエ解析からは外れているんですけれど,離散系数学の基本的な考え方を見ておくために読み直しました。上巻は「数え上げ」と「グラフ理論」が主題になっています。

あたしの場合,離散数学のへんちくりんな記号が何を表わしているのか,ってなところから「?」だったもんで,でっかいΠとか,でっかい∪とかを見る度に,いちいちギョッとしていたのでした。本書は,記号の意味も含めて,離散数学を基礎から説明してくれているので,とても役に立ちました。フーリエ変換とは,あまり関係なかった……。

で,関係なかったついでに本書も読んだ。

こちらは割と実践的な本で,理屈は分かっても実装できなきゃ意味ないね,ということで読んだのでした。

コンピュータで計算する場合,理屈ではできるはずなのに,ちゃんと計算してくれない場合ってのがあったりします。例えば,Σの計算式について見てみると,単純に for-文で足し合わせちゃマズいわけで,変な足し方をしていると,桁が落ちちゃったり,小さな値が無視されちゃったりするのでした。つまるところ,コンピュータになるべく正しく計算させるには,それなりにコツがいるわけで,こういうのを考慮していない実装は,みっともない(そしてデバッグしづらい)バグを抱えたり,みっともないソースを晒したり……とかいうことになっちゃったりします。

その点で,本書は割と実践的で,ちゃんと動くソースコードを付けて,計算のコツ(アルゴリズム・解法)を説明してくれます。あたしゃ数値計算の他書をあまり読んでないので,比較はできないんですけれど,アルゴリズムの理論的な背景も,割と詳しく説明していると思います。難があると言えば,動作環境が UN*X だってところかもしれません(あたしゃ大助かりなんですが)。まぁ,この点についても,ソースは ANSI C に準拠しているし,理論も詳しく書かれているので,UN*X ユーザ以外は使えないぜ,ってなことにはならないんでしょうけどね。

と……まぁ,いろいろ読んで,やっと入口に立てた感じ。実践的な画像解析本も一応何冊か読んでいるんですけれど,こちらはどれも似たり寄ったりなんで割愛します(どれを選んでも,それほど大差はなかった)。

あとは自分の頭で考えないとなぁ……毎度のことだけど,ここからがツライんだ……。

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