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近々買いたい本 - 『超低コストインターネット・ガジェット設計』

2008年06月16日

行き付けの書店に行く度に立ち読みしているんですけれど,他に買う本ができてしまってなかなか購入できない本。

超低コストインターネット・ガジェット設計―USB・μIP・microSDプロトコールスタックの活用
武藤 佳恭
オーム社
売り上げランキング: 7346
おすすめ度の平均: 5.0
5 大変分かりやすいです。

本書は,AVR を使って USB と IP のプロトコルスタックを実装しよう,という本です。この頃のマイコン界隈では,GainerArduino やらといった,PC 用の汎用インターフェイスモジュールみたいなもんが流行っています。けれど,ハードであれソフトであれ,たかだか 8bit のマイコンですら途中まで作ってもらわないと,その続きを作れないってのは悲しい話です。もちろん,面倒なことは人にやってもらって,おいしいとこだけ実装できるってのは,趣味の醍醐味だとは思うんですけどね。

その点,本書はどうかというと,ソフトウェア(ファームウェア)では,オープンソースのプロトコルスタックライブラリを使っているけれども,ハードウェアは基本的に一から自分で作ることになっています。これが最近流行りのマイコン本とはちょっと違うところ。本当だったら,プロトコルスタックも自分で実装したいところですけれど,USB はともかく IP を自前で実装する(しかもメモリとバス幅(8bit)の制限付き)ってのは,かなりしんどかったりします。んなもんで,そこは既存のものを使いましょう……と。

8bit マイコンの面白さってのは,多分,OS 抜きでじかに CPU(MPU)をいぢることができるってことなんだと思います。これが H8 のようにちょっと規模が大きくなってしまうと(16bit),OS(uClinux とか)が乗ってしまって,たちまち CPU の挙動が分かりにくくなってしまう。CPU のデータシートとにらめっこするような機会もあまりなくなって,評価ボードのマニュアルや OS の説明書とにらめっこすることになってしまいます。

また,こういうチマチマした世界(組み込みの分野からしても最近ではチマチマした分野だと思う)ってのは,ウラワザやオマジナイの要素が少なくて,大抵の現象が起こるべくして起こっていること,として認識できたりします。CPU とユーザプログラムの中間に OS やら既存のハード実装なんかが入り込むと,不確定要素が増えちゃうもんで,必然性がウラワザやオマジナイの類になってしまいがち。ひいては「相性」とかいった免責事項になってしまうこともしばしばです。こういう不確定要素をできるだけ考えなくてもいい,ピュア(!)な世界が 8bit マイコンにはあるんじゃないか,と。

個人的に,流行りの PIC と違って AVR はとても扱いやすい MPU だと思います。バンクがないからメモリ構造が分かりやすいですし,(このサイトで紹介している通り)FreeBSD や Linux からでも avrdude を使ってプログラマを制御することができます。本書が AVR を MPU に選んだのは正解だと思います。

とりあえず,買ってなにか作ったら,あらためて紹介しようと思います。

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