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フレームワークしか使えないということはどういうことなのか,という話

2008年07月18日

SOA のようなかなり抽象度の高いフレームワークはもちろん,割と実装面に近い Rails なんかでも当てはまることなんでしょうけど,フレームワークを使う(あるいはフレームワークしか使えない)ということが,技術者にとってどういうことなのか,ということについて,知人とちょっと話したのでした。で,そこでの話。

多分この話,フレームワークが抽象化するものが何なのか,ってなことが,一番の問題なんだと思います。で,それは言うまでもなく,技術的な面倒事を抽象化したものに外ならない。じゃあ,技術的な面倒事を背負わない技術屋さんがやることってのはなんなのか。実のところ,技術的に難しいことは何にもない。

フレームワークというのは,上流屋さんが上流の頭でも何かしらの成果物を作れるような仕組みだと思うんです。たしかに,上流屋さんには技術的な発想が希薄なところがあったりします。それは,Wikipedia にみるシステムアナリストの説明からも分かります。

システムアナリストは情報処理技術者試験の頂点に君臨する区分と考えられている[要出典]。これは、有資格者への業界及び企業経営者の評価が極めて高いことにある。

システムアナリストに要求される能力は、情報技術に対する深い知識と経験でなく(無論そうした能力も重要ではあるが)、開発や運用の現場から離れた経営者の視点でシステムを企画・設計し、経営者に説明する能力である。

※強調は aian

システムアナリスト - Wikipedia

IT コンサルブームが去ってからは,シスアナが最高位ってのもちょっと言いすぎだと思うんですけど(最近はプロマネが人気らしい(参照:第2回 営業効果で見る「役立つ資格」(公的/非ベンダー系資格):ITpro)),「システムアナリストに要求される能力は、情報技術に対する深い知識と経験でな」い,と胸を張っているコンサルさんはたくさんいます。

この点,「情報技術に対する深い知識と経験」がなくても,フレームワークがあれば,それっぽいもんが作れるわけで,コンサルさんには大切なツールになる,と。このことは,「コンサル」を「ヤマ師」と置き換えて,ウェブサービス界隈にも適用できる。

一方,ヤマっ気もなけりゃコンサルでもない,片隅の技術者はフレームワークをどう使えばいいんでしょう。ひとつには RAD 的な考え方から,部品の再利用を考えることができます。けれど,まっとうなソフトハウスでは,こうしたノウハウが蓄積されているのが普通なわけで,一からはじめて作るなんてことはまずありません。製品開発の場面ではなおさらで,低水準のフレームワーク(MFC とか .NET とか)を使うことはあっても,製品機能を抽象化したようなフレームワークを使うことはあまりないんじゃないでしょうか。んなもんがあるなら,新規開発する意味がない(競合が多すぎる)。

結局のところ,「フレームワークを専門に扱う」ことを選択する,ってことは,コンサルさんのような,(技術的バックグラウンドが希薄な)超上流 SE に歩を進めることに等しい,と……。言うまでもなく,コンサルさんはコンサルさんでやることがあるわけですから,それに専念する道を選ぶことになります。で,それってのが,例えば業務知識云々とか。

まぁ,業務知識すらおろそかで,それでも「システムアナリストに要求される能力は、情報技術に対する深い知識と経験でな」いとか言い張っているコンサルも,相当数いたりするわけで,個人的には「じゃあんた何ができるのさ!」とか言いたくなることもあります。フレームワークというのは,そういう位置づけ,という個人的な偏見の話。

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