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日本はレアメタル鉱山とかいう幻想について

2008年10月02日

この話。

東京都は、使われなくなった携帯電話の回収事業に都道府県としては初めて参画する。回収事業は関係業界団体など進めているもので、携帯に残されたチタンやパラジウムなどの「レアメタル(希少金属)」のリサイクルが目的。都は広報誌での呼びかけやイベントなどでの回収を検討しているほか、協力した都民への謝礼や景品の提供を企業などに働きかける方針だ。

東京都が携帯電話回収に参画 “都市鉱山”からレアメタル再利用 - ITmedia News

あたしがジャンク好きだからってのもあるからかもしれないけれど,せっかくの遊び道具を,なんでもってタダで渡さなきゃならんのよ,とか思ってしまいます。

一方,ジャンクに対する愛着はともかく,「なんでもってタダで」ってのはおそらく,ジャンク好きじゃなくても当てはまるんじゃないかと思います。というのも,ケータイを回収するには,実際のところ無視できない費用がかかるはずだからです。ケータイをリサイクルするのにコストがかかるのはもちろんだけれども,不用品としてのケータイを手に入れるのにもコストがかかることを見落としていないだろうか。特に近頃は,へんてこな実機の安売りがなくなったこともあって,相対的に(消費者から見て)ケータイそのものの価値が上がっている。転売するなりなんなりすれば,それなりのお金になるものを(参考:白ロム買取エイヤー!),どこの間抜けが,個人情報保護の手当てもないような回収ボックスにタダで入れるんだろう,と思ってしまいます。「鉱山」という比喩には「取り放題」みたいなイメージがあるけれども,そういうわけではない。

また端末からレアメタルを回収するリサイクル会社などに対し、「提供者への謝礼支払いなどを要請したい」(同)としている。

東京都が携帯電話回収に参画 “都市鉱山”からレアメタル再利用 - ITmedia News

つことで,ここにある「謝礼」なるもんは,寸志程度のもんではなくて,既存のマーケットからみて合理的な額でないと,おそらく集まらない。また,ケータイの場合,あれこれ加工してリサイクルするよりも,ヤフオクやその手の業者に売ってリユースしてもらった方が,環境負荷も低いだろうし,オーナーも喜ぶしで Win-Win だったりします。つまり,リサイクルのためにケータイを回収するってのは,ある程度合理化の進んだマーケットに割り込むことなわけで,「手付かずの大金脈で採掘し放題」なんて話は,幻想でしかないのだと思います。ウマイ話は,そうそう転がってるもんじゃありません。

これまで,白ロムの回収業者ってのには,どうにも怪しげなイメージがあったけれども,東京都なりなんなりが,真面目にケータイの回収を進めるのであれば,こうした業者との提携なり連携なりが欠かせないんじゃないか,と思ったり。都のお墨付きの白ロム業者ってのも,なんだかすごい感じがするんですが。

それでもまぁ,資源業者を巻き込んだマーケットになっていない分,手付かずといえば手付かずともいえるんだろうか。

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