今日読んだ本 - 『狼と香辛料〈2〉』
休日だから,積み本をつらつら。いまさらながら2巻を読みました。
メディアワークス
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アニメ7〜13話
1巻に比べると失速した印象。
恋の始まりを上手に描いています
なかなか良い
大興奮!あたしゃアニメを見ていたので,話のすじは知っていたんですけれど,これはアニメよりも面白かった。1巻についても感じた読後感なんですけれど,この作品をアニメ化したり漫画化したりするのは,かなり難しいんじゃないかと思います。映像として表現するのが難しい。
というのも,この作品,商人の主人公(ロレンス)と狼の神様(ホロ)が行商の旅をする話なんですけれど,そこで行われる算段や心模様がかなり複雑に展開されるからです。例えば,登場人物が「好き」と言ったとしても,それが単純に「好きである」ことを意味しているわけじゃなかったりする。いろいろな計算や思いやりの末に出た言葉だったりするんです。小説上は逐一説明が入るので,難しげな解釈を加える必要はないんですけれど,映像として表現するのは難しい。
例えば,次のような場面。羊飼いのノーラを危険な取引に乗せてしまったことについて,半ば後悔しているロレンスと,それに応対するホロの1シーンです。
生きていくためにはなにかしらを犠牲にしなければならないことを罪として、断食のうちに死ねるのは聖人だけだ。
ただ、それをどこまでも是とできるわけでもなかった。
「ぬしは、それほど悪くありんせん」
仕方ないなという感じに笑うホロの笑顔に、ロレンスは黒いわだかまりが一斉に溶けてなくなっていく気がした。
まさしく、その言葉が聞きたかったのだから。
「ふん。まったく、この甘ったれが」
胸中を見透かされた言葉に、まったくだと顔が渋くなってしまう。
『狼と香辛料〈2〉』(支倉凍砂,メディアワークス,2006年,p272)
こういうやりとり,アニメでは数秒のやり取りだったわけですけれど,あたしの記憶にはあまり残っていませんでした。けど,このシーンは物語の中でも,かなり重要な位置を占めていると思うんですね。ここで,実際にホロがロレンスを悪くないと思っているかは,どうでもいいわけで,この場における「正解」の対応として,「ぬしは、それほど悪くありんせん」というセリフが出てきている。そして,ロレンスもそれを分かっているわけだけれども,現実にわだかまりは払拭されています。こういう,方便とか計算とか思いやりとか,そういったもんは活字だからこそ楽しめるんじゃないかと思います。
もっとも,最後のシーンは,アニメ版の方が一枚上手だったんじゃないかと思います。演出的な話ですけどね。あのシーン,割とお気に入りだったので,あれが来るのかな……と思っていたら,意外な結末でちょっとずっこけ。
今日,3巻から5巻まで仕入れてきたので,またしばらく読むことにします。






