Entry

勝間和代氏は年金は積立方式がいいと思っているらしい

2008年11月08日

もともとは,積立方式のつもりだったんじゃね?とかいった話は措いとくとして,現在の日本の年金は現役世代が支払う年金をそのまま老齢者に給付する方式(賦課方式)をメインにしています。で,勝間氏は,現在の賦課方式から積立方式に転換することを掲げているらしい。

私は、社会保険の枠組みを維持しつつ、現役世代から集めた保険料を給付に充てる「賦課方式」から、自ら納めた保険料を将来受け取る「積立方式」に移行することを提案します。未納者については、スウェーデンと同様、最低金額までは税で補完することが必要でしょう。

日本は現在、賦課方式をとっているため、自分たちの払った保険料を、将来どの程度、年金として受け取れるのかが分かりにくくなっています。重要なことは「自分たちの努力の結果が将来につながっている」という実感を持てるようにすることであり、そのためには積立方式が最適だと考えます。

年金「賦課」から「積立」方式に:勝間和代のクロストーク - 毎日jp(毎日新聞)

たしかに,現役世代が納めた年金を,そのまま老齢者に再分配する今の仕組み(賦課方式)は,自転車操業のようなイメージがある。入るもんが入っているうちはいいけれど,入るもんがなくなったら破綻する,みたいな……。これから少子化は進むから,入るもんが増える期待はまずありません。

んなもんで,世代の不公平感を考えると,「自分で納めたものを受け取る」積立方式にも,ある程度の理由があるんだと思います。特に,現役世代からは支持されるのだと思う。

それじゃ積立方式にすれば,万事うまくいくかというと,そゆわけでもないんですね。勝間氏は本文でまったく触れていないのだけれど,積立方式のかなり致命的な弱点についても考えなくちゃいけません。それは,「物価上昇リスク」。例えば,今10万円の現金を年金として納めたとしても,30年なり40年なり先の将来,物価が10000倍に上昇していたら,現在10円の飴玉1個しか買えなくなる。

「自分が納めたお金を受け取る」という方式は,そういう方式でもある。この辺は,コメント欄で示唆されていたので,引用しておきます。

(岩田和義氏のコメント)

1は比較的に安定している日本の経済では想像しづらいかもしれませんが、途上国では通貨の信用が無くなり年間数百パーセントのインフレが発生しています。積立方式ではこのようなインフレが発生した場合、対応できません。

年金「賦課」から「積立」方式に:勝間和代のクロストーク - 毎日jp(毎日新聞)

途上国のハイパーインフレを考えるのは,ちょっと極端かもしれないけれど,本質的には同じリスクだったりします。

実際,現在の老齢者が当時の物価にあわせて年金を納めていたら,とても今暮らしていくことはできないでしょう。参考までに,40年前の国家公務員I種(行政職)の初任給を聞いたところ,2万円ちょぼちょぼだったとのこと。つまり,単純に積み立てりゃいいのかっつったら,そんなはずはないわけで,物価上昇のスピードを上回る速さ(最低でもトントン)で資金を回転(運用)していかなければ,結果として損が出る,ということです。

で,あたしが非常に疑問に思っているのが,年金として積み立てたところで,社会保険庁なりなんなりに運用能力があるのか,ってなこと。お役所に任せるくらいだったら,民間の積立年金に入っといた方が成果を期待できるんじゃないだろうか。どうせ,お役所の運用で損が出たら,税金で穴埋めとかってな話になるわけで,一部世代の損が全体の損に付け替えられることになるに決まってます。強制的に徴収されるから,年金を支払った者の自己責任も問えないし,運用者の責任の所在もあいまいになる。積立方式を主張する人は,年金の存在意義(金融商品として意味のあるモノなのか)からして考え直した方がいいんじゃないだろうか。

あたしなんかは,もう年金制度はダメだろ,とか思ってるんですけどね。代替案として,どうすりゃいいのかについても,ゴニョゴニョだったりするので,まぁヘロヘロなわけです。

Trackback
Trackback URL:
Ads
About
Search This Site
Ads
Categories
Recent Entries
Log Archive
Syndicate This Site
Info.
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Movable Type 3.36
Valid XHTML 1.1!
Valid CSS!
ブログタイムズ

© 2003-2012 AIAN