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SI 事業からパッケージベンダーに転身するということ

2008年12月11日

あたしが今勤めてる会社は,受託と製品の二本立てでやっているんですけれど,どうも傍から見ていると,受託案件はすこぶる落ち込んでいるみたい。この不況ですもんね。新規案件はほとんどない。うちだけかもしれないけど。

ここで,「傍から見ている」ってのは,あたしが今製品開発の人だから。製品開発は,企画とそれに対する需要(要するに,お客さんの「こんなツール欲しいなあ」なご要望)があれば,それなりに動けるので,今もそれなりに忙しい。ま,貴重なことに販路があるってことなんですが。仮にお客さんが「やっぱ要らない」と言っても,技術的なノウハウは会社に蓄積されるから,無駄な作業にもなりづらかったりします(多分)。

そんなこんなで,こちらの話。

受託開発がメインの中小ソフト開発会社で、パッケージソフトの開発に乗り出す動きが目立っている。IT投資が復調傾向にあるとはいえ、顧客からの低価格要求と、オフショア開発の浸透は、利益率低下と案件数の減少という問題を生んでいる。重層構造で成り立つソフト産業は、下にいけばいくほど利幅が薄い。3次下請け、4次下請けで案件を受注するソフト会社にとっては、存亡の危機とさえいえる。その打開策のひとつが、従来の受託開発依存から脱け出し、利益率の高いパッケージソフトに活路を見いだそうという動きだ。

中小ソフト開発会社 パッケージ開発に活路求める

技術的な側面から見て,SI (の下請)事業からパッケージベンダーに鞍替えするということは,体育会系が文化系に転身するくらい大変なことなんじゃないかと思っていたりします。というのも,パッケージ製品を開発する際の頭の使いどころが,SI 周りのそれとかなり違うから。製品開発は,緩いロジックで効率良く開発するよりも,多少設計や企画・研究に時間がかかっても,「固く」(綿密なロジックで)作り込むことの方が求められる。もちろん,「比較的」という留保はつくわけですけど。

一方,営業面について。

ソリューションビジネスの営業支援コンサルティングサービスを手がけるネットコマースの斎藤昌義代表取締役は、「技術力に自信がある会社ほど、良い製品であれば何でも売れると勘違いし、営業や販路構築を軽視しがち」と指摘する。

中小ソフト開発会社 パッケージ開発に活路求める

販路がないと売れないのは当たり前だけれども,いい製品がいい販路を呼び寄せるのも,確かだったりもする。これは,どっちがどっちという話でもない気がしています。ただ,いい製品主導になる傾向は中小企業に特に必要とされるところで,大きな会社を出し抜くような(ある意味でニッチな)ところで,強みを持っていなくちゃ,生きていけないんじゃないかと思ったりします。こゆとこは,新しいソフトウェアのカテゴリを作るようなところに食い込んで,初めて飯の種になる。そしてそれは,そのまま営業的な強みにも結びつくし,特に強みのない(レッドオーシャンになって陳腐化した)自社関連製品の販路開拓にも結びつく。

んなもんで,アイデアにせよ作りこみ方にせよ,パッケージベンダにとって,いい製品を作ることは販路の点でもやっぱり大事だったりするのでした。こうしたノウハウは,技術者本人にとって直接自分の強みになるばかりでなく,何より会社の蓄積になる。会社の視点からすると,こうした蓄積を残している(つまり,簡単に人を切らなかった)会社ほど,受託から製品にスムーズに転身できるんじゃないかと思ったり。

あたしが今やってるのは,初めて企画を聞かされたときに「本気で言ってんのかこの人?」とか思ったようなもの。ここ数日でようやく形になり始めたんですけれど,ほんとにつらかった。先日,営業さんが作りかけのプログラムでちょっとデモをやったところ,「久々にかなり食いつきがよかったよ」との話。できる前から受注が入ったんだとか。こゆのが励みになるんだよなあ……と,しみじみ。つか,むしろ救い。

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