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ベルトコンベアで作業する人とベルトコンベアを作る人の話

2009年04月04日

この前書いた次の話,微妙に反語というかほのめかしを含んでいたんですけど,ややベタに受け入れられている感があるので,ちとだけ書いときます。

PHP のライブラリ利用者さんは,ライブラリの詳細やコンピュータ・サイエンスのアレコレを知ってようが知るまいが,それなりの品質のソフトウェアを作れる環境にいるわけで,それはソフトウェアエンジニアリングの最先端とも言えるのだと思う。

qune: PHPer はある意味ソフトウェア開発の最先端にいるという話

端的に言うと,個人的にこういう方向性は,「エンジニアリング全体」の問題ではあるものの,「エンジニア個人」の問題にすべきではない,と思っていたりします。要するに,「エンジニアリングの最先端にいる」ことは,エンジニアの職業観と水が合わないんでねいの?ということです。逆説的ですが。

この環境は,属人性を排した結果なわけで,「誰でもできる=交換可能」な「入力作業」の場だったりもする。ここら辺にエンジニア(?)として疎外を感じるか

qune: PHPer はある意味ソフトウェア開発の最先端にいるという話

結局のところ,この話はまつもとさんが以下でおっしゃっている結論と同じなんですけれど(参照:Matzにっき(2008-02-04)),その理由は,エンジニアリング全体の観点からみた「最適化」の話(再利用性等々)ではないと思っていたりします。これは,純粋にエンジニア個人の労働観なり職業観(プロ意識)みたいなもんが問題になっているんだと思う。

つまり,世の中には,ベルトコンベアで作業する人とベルトコンベアを作る人がいるわけで,作業する人に回るのがエンジニアでねいんでねいの?ということ。いや,別に作業する人の職業観を否定してるわけじゃないんですよ。作業する人であれ作る人であれ,どちらにもプロ意識は必要なはずで,それはそれぞれ尊重すべきもんです。しかし,作業する人の職業観は,エンジニアを自称する人のプロ意識とは,違うんでねいの?とか思うわけ。

あたしゃ,エンジニアのプロ意識に対する憧れにつけこんで,作業する側に回らせることは,端的に疎外をもたらすのだと思う。実際はどうだか分からないけども。「知らずに踊ってくれるのなら」というのは,憧れを憧れのまま保存している(まつもとさんにいわゆる)「自称初心者」について言ったつもりなんですけど……ちゃんと伝わってるかしらん。

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