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もう少しクラウドコンピューティングについて

2009年05月19日

もう少しクラウドコンピューティングについて考えたんだけれども,やっぱりあれだな,Google とか Amazon とか,それに Oracle とかもだけれども,あの殿様商売っぷりはどうにかしてもらわないと根付かないわな,とかつらつら。

クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
クラウドの衝撃
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野村総合研究所 城田 真琴
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特に Google の場合,Google 八分とか,ストリートビューとか,刊行書籍の著作権がどうとかとか,いざこざが絶えないところがあって,それを既成事実や事業規模を背景にして無理くり推し進めているところがある(ように見える)。一方,現在のクラウドコンピューティングなるもんは,サーバやそれに伴うデータの所在が分からないとか,直接システムの状態を見ることができないとか,SLA がかなり片務的とか(システムが止まっても損害賠償額がかなり低めに予定されている)とかいった特徴があるわけで,ユーザは大部分事業者の善意を信用して乗っかることになります。Google のイメージについて,「ように見える」と括弧書きで書いたけれども,信用第一のクラウド企業にとって,「ように見える」(信用できない)は,それだけで「契約しない」と結びつく。

クラウドコンピューティングを採用する際のリスクとして,セキュリティ周りの手当てが整っているのは大前提としても,サービスの停止リスクや利用条件の一方的な変更のリスクは普通にありえます(現在の SLA は大抵システム稼働率くらいにしか合意事項がない)。その一方で,ユーザ企業に多額の損害が出た場合,既成事実や事業規模を背景に,はした金(しかもそのサービスでしか使えないクーポン)を振り出されるだけだったら,正気の企業はとてもそんなリスクは取らないだろう。いわんや基幹を移すことをや。仕事が成り立たなくなってしまう。

前掲書籍には,「気に入らなかったらサービスを停止すればいい」みたいなことが書いてあったけれども,損害賠償がクーポン(ないしは利用料の割引)のような形で予定されているということは,解除は事実上できないと考えた方がいいんじゃないだろうか。

ここまでネットが普及すると,もはやクラウドコンピューティングなる環境のあり方が廃れることはないんだと思います。ただ,それがどの程度の規模になるのかは,担い手の殿様っぷりがどの程度になるかに掛かっているような気がします。Microsoft が囲い込んだ Windows 環境や Office 環境は,それがなくちゃコンピューティング(!)できない環境だったわけだけれども,クラウドの環境の場合は,なくても死ぬこたない。利用規模や適用分野においてユーザが選択権を持っているわけだから,完全に囲い込むのも無理そうな感じ。Google がただのメール屋やオフィス屋にとどまるのか,それとも基幹も担うインフラ屋になるのかは,ユーザから見る限り,まだちと分からないといったところなんじゃないでしょうか。こゆところで,「フダンノオコナイ」が効いてきちゃうのかもな……とかとか。

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