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情報系の書籍は常に新しいものをという話はウソ

2009年09月26日

こちらから。

シスアド先輩のいうとおり、まだまだ発展途上のITに関しては常に新しいものを読まなければ、ついていけませんね。

連載:こちらなにわ電機 総務課 第130回 - @IT情報マネジメント

あたしゃ結構前から情報系の書籍を見ていて,今も平日はほぼ毎日書店に通ってるんですけれど,情報系の書籍に関する限り,新しい書籍に新しいことが書かれているとは限らなかったりします。むしろ,情報系の新刊書籍の多くは,名著やバイブルと呼ばれるものの劣化コピーであることが少なくない。劣化コピーを読むくらいなら,古書でもちゃんとしたことが書かれている本を読む方が,頭にもお財布にもいいはずです。

例えば,デザパタの本を選ぶとき,現在まで出版されている書籍で役に立つと言えるのは,GoF 本で,それ以外のデザパタ本は読む必要がないとすら思っています。

オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン
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4 デザインパターン教へようこそ
5 設計の再利用
5 設計をする人は一度見る価値あります
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5 原書は未だにトップランク

これは,GoF 本がデザパタの元祖だから,とか,バイブルとして権威があるから,とかいった話ではありません。他書と比較して,これくらいしか使える本がないからです。じゃ,どんな本が使える本といえるのか,あたしゃこんな風に考えています。

  • 書籍の問題意識が明確で,それに対する解決法なり分析/考察なりを含んでいること。
  • 参考文献の質がよく,豊富であること。
  • (職業技術者の場合)業界内で読まれていることが常識とされていること。

デザパタ本の場合,GoF 本の表題にもある通り,オブジェクト指向において「再利用」を促進することが問題の核心だったりします。GoF 本は,オブジェクトの再利用の目的のために書かれている。一方,よくあるデザパタ本は,各デザパタの説明にとどまってしまっています。デザパタのためのデザパタ本といえばいいでしょうか。デザパタが自己目的化していると思うわけ。

また,自己目的化していない書籍は,問題領域が開かれていることから(同語反復だけど),参考文献の質も違います。例えば GoF 本の場合,デザパタそのものが目的なのではなく,あくまでもオブジェクトの再利用が目的です。したがって,参考文献も,デザインパターンの枠内で閉じた参考文献だけでなく,オブジェクトの再利用と関連する情報工学分野の書籍が,広く取り上げられることになる。いい本かどうかは,参考文献を読むだけで分かる,とすら思っていたりします。

情報工学系の書籍を選ぶときの基準は,新しいとか古いとかいったモノではなくて,問題に対して誠実に取り組んでいるか,という一点に凝縮されている。そういう書籍は,どこかが特別にプロモーションしなくてもちゃんと評価されるし,技術者が読んでおく書籍として「残る」書籍だったりします。

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