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議員定数不均衡問題はよく分からん

2009年12月30日

先日の衆議院議員選挙で,1票の格差が2.0倍を超えている状態について大阪高裁の判断(違憲または違憲状態)があったんですけれど,学生の頃からこの問題はよく分かっていなかったりします。

まず,この2.0倍とかいった数字なんですけれど,この数字にあまり根拠がない。憲法の教科書とかを読むと,いきなり「2.0倍以上は違憲だろう」みたいなことが書かれているところがあるんだけれども,説得的な理由付けを聞いたことがない。なぜ,2.0倍が違憲で1.5倍が合憲なのか。

この点,一部の理由付けでは,2.0倍以上はひとりの人間が2票以上投票することになるから,とかいった話をしていた気がします。例えば1.5倍は,離散値として見るとまだ1票の誤差に含まれているとかいった認識なんでしょうか。そうだとしたらバカバカしい。国政選挙はみんなが参加してひとつの効力をもつもんなんだから,全体における投票価値を判断するに当たって「ひとり分の投票価値」だけを離散値として基準にすることに説得力はない。例えば1.5倍であっても,ふたりの人間が3票以上投票することになるわけで,ここには地域的な不均衡があるはずです。結局,この数字,どこから出てきてるんでしょね。

もうひとつ。この種の判決の場合,毎度の事ながら「事情判決」と呼ばれる判決が言い渡されることが多かったりします。つまり,「法理上は違憲なんだけれども,選挙を無効にしちゃうと影響がでかいから,選挙は有効にしておく」とかいった理屈です。今回もそゆ判決だった。

憲法には違憲な法令なりなんなりは無効と書いてあるんだけれども(98条1項「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」),これあからさまに矛盾しているように見える。ま,この点については学説上も異論があるようなので,問題意識はあるみたいなんですけれど。

毎度の事ながら,議員定数不均衡問題は判決のグズグズ感がたまらんです。どうにかならんのだろうか。

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