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昨日書こうと思っていた読売新聞「編集手帳」のこと

2010年09月03日

引越し前に書籍を処分しているんだけれども,捨てたり売ったりするのがもったいない本もあるもんで,せっせと自炊(スキャンして電子化すること)しています。60冊くらいやったけど,まだ60冊くらい残ってる。本来の引越しの準備もしなくちゃいけないので,少し更新が滞るかもしれません。

それはともかく,昨日書こうと思っていたのだけれども,読売新聞の編集手帳がなんつかひどい,という話。論理的でないばかりか内容も薄いもんで,もうなんだかにんともかんとも……。読売の編集手帳は,「説教系」と「知識自慢系」の二系統があって(個人的な分類だが),昨日の編集手帳は後者でした。よく新聞のコラムは作文の練習になるとか言われていたけれども,正直言って,この文章は悪文だと思う。

首相のことを「宰相」ともいう。白川静氏の『常用字解』によれば「宰」の字は、屋根(ウ冠)の下に包丁(辛)を置いた形であるという。料理屋で言えば首相とは、板場を仕切る最上位者「花板(はないた)」かも知れない

(snip)

菅さんは料理の腕を磨くべし。小沢さんは手を洗うべし。客の注文はそれに尽きる。

9月1日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

まずこの文章は,首相→宰相→料理人→花板といった具合に首相を花板に結び付けていて,その料理屋の店舗経営に政権運営を重ね合わせているわけだけれども,この論旨の論理関係が非常にか細い。たしかに,宰の字は「庖宰」のように料理人を表す言葉に使われることもあるけれど,「宰相」という時の宰の字は「宰(つかさ)どる」という意味だろう。仮に,「つかさどること」と「料理人」が字源において同じルーツを持っていたとしても,店舗のある料理人を指しているとは思えない。要するに,論理に飛躍または欠缺がある,と。

「料理屋で言えば」って……言えねーよ,と。

また,内容も薄い。

結局,政治力に長けた小沢氏と清廉性で優れたイメージのある管氏,どちらもない鳩山氏を,それぞれキャラ立てしてならべただけで,それ以上のことはない。だったら,その一文で済んでしまうじゃないか。というか,むしろこの一文の方が分かりやすい。意味の分からない比喩を使う意味がどこにあるんだろう。

冒頭で,この文章を「知識自慢系」と分類したんだけれども,それは内容が薄くて比喩を使わなくてもいいところに,凝りすぎでマニアックな比喩を使っているからです。とても読んでいる人のことを考えているとは思えない。ま,周りのおっさんもよくやってることなんですが。

編集手帳はほぼ毎日読んでいるんだけれども(会社の休憩室に新聞があるから),今回のはあまりにもひどかったので書いておきました。なんなんだ,このトホホ感は。

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