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連帯保証とかつらつら

2011年02月07日

少し前のことだけれども,またモギモギがよく分からんことを言ってたのでメモ。

オレが日本の法律関係者に訴えたいことは、民法の「連帯保証」に関する条項の一日も早い削除。銃よりも多くの人の命を奪い、鎖よりも多くの人の自由をうばっている。

@kenichiromogi

「民法の「連帯保証」に関する条項の(...)削除」でいいんだろうか。

なんつか,「あーモギモギまたやっちゃった」とか思ってしまった……。まあ,言ってることのフインキは分からなくもないんですよ。けど,こゆ法的な素養のない発言を聞いてしまうと,すべてが台無しになってしまう。銀行の関係者は苦笑いしていたそうだけれども,まあ苦笑いもするよな,と。モギモギをはじめとして,巷の同じような連中は,いい加減,中途半端な素養で若い子を煽るのをやめたらどうなんだろうか。

モギモギが改めて指摘するまでもなく,こゆ話は昔からあるわけで,この手の話をするには少なくともそれらを踏まえている必要があります。

まず,冒頭の「連帯保証に関する条項」についてだけれども,民法上の連帯保証契約はこの条項があるから効力が発生しているわけではなくて,あくまでも私的自治の範囲で効力が発生しています。したがって,削除したところで当事者が合意すれば契約として有効に成立していることになる。連帯保証契約を日本から駆逐するには,連帯保証を禁止する(民法上は無効な契約にする)条項を新設することになりそうです。

それではこのような条項を設けることが妥当なんでしょうか。私的自治に修正を加えて国家の介入を許すということは,資本主義的な価値と少なからず抵触することになります。理念的な問題として,まずその点がある。

もうひとつ。連帯保証という強力な人的担保を排除するということは,その分だけ持っていない人の信用力が下がるということでもあります。そういうところに正規の金貸しが金を貸すと思うのか。モギモギ曰く,銀行はリスクを取れだそうだけれども,リターンに見合わないリスクを取るバカはいません。こゆ場合,単純に正規の金貸しは「金を貸さない」方に倒れるはずです(貸したとしても金利が担保滅失並の水準になる)。事実,主たる収入のない人(主婦など)に向けた消費者金融は,お金を貸さない方に倒れました(単純にリスクの話だけでなく,事務の工数がかかりすぎるという理由もあるんだろうが)。

さらにひとつ。正規の金貸しが金を貸さなくなると,その分野における金融がなくなるのかといったら,そういうわけでは決してない。正規が貸さなきゃ,非正規が貸すようになるだけです。ヤミ金の取立ては銀行より厳しいぞ。

結局ですね。モギモギの言ってることは,対症療法にもならないただの愚痴にしか聞こえんわけです。問題の根っこはもっと深い。この点,堕落する前の木村剛氏はそこら辺の問題意識を強く持っていたし,モギモギより洞察も深く,しかも自分なりに理屈立てて実践していました。以前のエントリで,彼の逮捕後あたしゃ木村氏を批判したけれども,堕落する前の彼については純粋にすごいと思っています。

いっちょかみが下手に煽るとかっこ悪い。

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