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ポテンシャルがあるなーと思った新人君の話

2011年05月28日

新人君もそろそろ新人とは呼ばれなくなってきた頃だと思うんですけれど,先日,知人の会社に入った新人君がスゴいということで感心してしまいました。知人の会社と同じく,あたしが勤めているところも製品開発を行っているんだけれども,うちにも欲しい!と思ってしまった。

それは,採用試験でのこと。こんな問題が小問にあったのでした。

次の4つの数字を,加減乗除算と冪乗算で組み合わせて10にする演算を作ってください。数字の順番を入れ替えても構いません。

1 9 2 3

知人のとこの話なので,そのまんまこの通りの問題が出たわけじゃありません。話としてはこんな雰囲気だった,と。よく電車の切符にある番号なんかでやるヤツですよね。この問題の場合,答えは "(9 / 3)2 + 1 = 10" なんかになるんだと思います。答えとしては,他にも "9 + 12 / 3 = 10" とか,いろいろある。

一方,くだんの新人君はというと,こう解いたんだそうな。

1 + 9 + (2 / 3)

10 にならない。しかし,彼に言わせると,

2 / 3 のところは int にキャストしたんですよ。

おおおおっ!10になる!「キャストした」と言ったのか,「整数演算ですから」と言ったのかは覚えてないんですけれど,ともかくそんな回答があったらしい。

その場では「屁理屈だ」と怒られてたらしいんですけれど,しかしこゆ発想は(少なくともあたしのところでは)非常に求めているところだったりします。

これは少し前にも書いたことなんですけれど(参照:qune: ポテンシャル採用で思い出したこと),世の中には解決しなくちゃいけない問題がたくさんあって,それはソフトウェアに限らず,工学一般はもちろん経済でも法律でも共通するところだったりします。知人の会社はどうか知らないけれども,うちの場合は,お客さんからそもそも実現可能なのか見当もつかない要件をもらうこともある。そしてそうした問題は,今ある解法で解決できないからこそ問題として残っていたりします。

もちろん,今ある知識や経験が豊富なことは重要なんだけれども,それらの中から問題に対して適用可能(applicable)な要素を見つけ出し,新たな解法として再構築する能力は非常に貴重です。知識面については,今時はちょっと調べれば大抵のことが分かるし,時間とお金さえかければほとんどのことが理解できるようになります。しかし,上のような能力はセンスとしか言いようがない。先の新人君の答えは,答えとしては間違っているんだけれども,すばらしい能力だと思いました(持ち上げすぎか?)。

統計力学の発想とベイズ推論の発想を邂逅させた人や,Wavelet を発想した人のように,ぱっと見掟破りのように見えることが,新たな知識/技術への地平を拓くきっかけになったりする。くだんの新人君は入社後 make の使い方を教えてもらってから,それを斬新な使い方に転用するところを披露して,周囲をとまどわせているそうだけれども,話を聞くたびうらやましくなってしまう(知人はちょっと困っていたが)。若干持ち上げすぎの感もあるけれども,ともかくそんな感じ。

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