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人力クラウドもクラウドという話

2011年06月23日

クラウド(コンピューティング)というのは,かいつまんで言うと,ネット経由でコンピューティングのための資源を利用できる枠組みのことで,ま,昔に言うクラサバがインターネット上に構築されたようなもんだと思えばいいと思います。

一方,マーケティング的には,クラサバがどうとかとかいった話よりも,設備やサービスをアウトソースできるところにクラウドの意味があったりする。例えば,自分でメールサーバを管理する代わりに,GMail を利用するのは,自社のメールサーバ管理業務のアウトソースだといえます。

で,最近,このマーケティング用語としての「クラウド」が,どうも一人歩きしているようで,単なるネット経由のアウトソースもクラウドとか言うようになってるみたい。これはカマカケも含んでいるんだけれども,某所のクラウドの中には,CPU でなく人間がいる疑いが……。あたしの中だけで疑ってるだけなんですけど。ともあれ,もし本当だったらすげーな,人力クラウド。

例えば,英文の翻訳サービスをクラウドでやってますとかいうところがあったとします。レスポンスタイムが異常に長く(数十分から数ヶ月のオーダー),またその精度が異常に高いサービスの場合(翻訳ではなく別のサービスで実際にあるのだが),雲の中にはたくさんの人間がいる可能性がある……と,あたしゃにらんでる。低廉なバイトやパートタイマーがシフトを組んでせくせくやっている可能性がある。つか,逆にそういったサービスをあたしが立ち上げるとするなら,実現が非常に困難な翻訳エンジンを開発/導入なんてせずに,パートを雇うと思う。

人力クラウドの罪なところは,客に「コンピュータがやってるんだから多少のクォリティの低さは仕方がない」とか「コンピュータがやってる割にはよくできてる」とか思わせることができるところ。法的な責任はどうだか分からんけれども,商売的には詐欺っぽい。また,社外秘のデータをアウトソースするような場合,人がやるのと CPU がやるのとでは,PMS や ISMS 的に管理方法が変わったりする。PMS/ISMS のような認証機関の審査を受けていないところのサービスは,端的にやばいと思う。

もっとも,これがクラウドじゃないかと聞かれたら,おそらく「クラウドです(マーケティング的には)」と答えることになるのだと思います。人力クラウドもクラウドということで。

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